大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)1310号 判決

被告人 小林安平

〔抄 録〕

論旨(一)について。

しかし公職選挙法第二百二十一条第一項第一号所定の犯罪は、当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し、金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その他同号所定の行為をなすことによつて成立するのであるから、犯罪の目的がいずれも同一候補者に当選を得しめるものであり、犯罪が同じ場所で行われ且犯罪の日も同日頃でしかも数時間しか隔つていない場合であつても各別の選挙人に対し各別個に同号所定の行為をなすにおいては各行為ごとに犯意を異にし、数箇の犯罪が成立するものと解すべく、これを包括一罪となすべきものではない。原判決挙示の証拠を綜合すると原判示事実は優にこれを認めることができるのであり、該事実に対しこれを併合罪として刑法第四十五条前段第四十八条第二項を適用処断したのは正当である。論旨は理由がない。

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